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山本らによる研究が Journal of intensive care に出版されました。

集中治療室の「下痢」定義、頻度よりも“量・性状”が有用――山本らの共同研究が国際誌に掲載

福島県立医科大学(CIRC2LE)と亀田総合病院、京都大学などの研究グループは、集中治療室(ICU)に入室した成人患者700例を対象に、下痢の定義(頻度・量・性状)を比較し、どの定義が患者予後(死亡)とより強く関連するかを検証しました。その結果、便の回数に依存する基準(WHO、ESICM)よりも、便の「量(>200 g/日、>400 g/日)」や性状(BSCS)に基づく基準の方が、死亡との関連が一貫して強いことが明らかになりました。

ICUでは“何回出たか”より“どれくらい出たか”“どんな便か”が患者の重症度をよりよく反映する可能性があります。量・性状ベースの基準を用いることで、見逃されがちな臨床的に重要な下痢を拾い上げ、早期介入につながることが期待されます。

本研究成果はオープンアクセス誌 Journal of Intensive Care に2025年9月30日付で掲載されました。

DOI: https://www.doi.org/10.1186/s40560-025-00824-9